第22回 愛すべき国産Vintage Guitarたち

連チャンでバーニーをゲットしました!
なんと今回はタダです!ある楽器屋さんのHPを作ってあげたお礼として貰ったのです。
しかしこれがとんでもないシロモノでした!!


バーニーRLG120  1982年製頃

ある楽器屋さんでホームページ作成を依頼され、作業をしていると、若いおにいちゃんが1本のギターを持ってやってきました。

ボロボロのギターをいくらでも良いから買い取って欲しいというのです。
見るとバーニーのレスポールです。

弾かせてもらうとかなり良い音がするのですが、なにせピックアップセレクタースイッチは固まってまともに動かない、ピックガード無し、エスカッションは訳の分からないものに交換されている、アースが切れてノイズ出まくり状態etc・・・、という兎に角ひどい状態でした。

改めてじっくり弾いてみると、なんだか貼りトラでは無いように見える・・・
さっそくピックアップを外して見ると、
オー!貼りトップが有りません!!
速攻でHP料としてこのギターを欲しいと言うと、OK!!

私の家でオーバーホールされることになりました。

スペック

・無垢トラメイプルトップ
・1ピースマホガニーバック
・マホガニー1ピースネック
・ハニーバースト
・リアピックアップはグレコに交換

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バーニーRLG120

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インプレッション

思いがけず立て続けにバーニーをゲットした訳ですが、こちらは80年代前半のモノらしく、
あちこちの作りが違います。

まず被覆のすべてに、布被覆が使用され、コンデンサーも当然オイルが使われています。
ポッドも大きいものが使用され、見るからに作りが良いのです。
また、トップはトラ目の出た無垢材が使われ、柾目のメイプルは杢と木目がきれいに出ています。
バックには贅沢にも、1ピースのマホガニーが使用されています。

弾いてみると、20年以上経っているせいか、まろやかな音がします。
私の持っているレスポールの中でも特にまろやかな感じで、角の取れた音がします。
リアは、グレコのスクリーミンに交換されていますが、これもなかなか良い感じで
そのままでも十分イケます。

色合いも独特でほとんどオレンジのようなハニーバーストで、グレコとはまた違った趣きで良い感じです。
当時12万円で無垢トラが買えたのはバーニーだけです。
70年代のバーニー(FLG90〜)ではなんと9万円から無垢トラが存在していました。
80年代に入ってFLGはRLGにシリーズが変わり、無垢は12万円からになってしまいましたが、
それでも他社と比べれば、安いですよねぇ!

すっかりバーニーにはまりそうです!!

お楽しみのモディファイ!

さっそくパーツの交換に取り掛かりました。
まずは黒いエスカッションを交換。訳の分からない物が付いていたので、当然アイボリーに戻します。

続いてピックガードも取り付け、ジャックプレートも金属からプラスチックへ戻しました。

アンプから音を出すと、ひどいノイズが発生していたので、リアパネルを開けて調べると
ボリュームとトーンを繋ぐアース線が切れています。
これも交換、ノイズは収まりピュアな音が戻りました。

続いてピックアップセレクターは固まって動きが悪いのでCRC556を吹き、何度も動かしているとすっかり動きが軽くなりました。切り替え時のノイズもなくなり完璧です!

あとはそれぞれのパーツを止めているネジ類です。ほとんどのネジの頭が錆びて使えない状態なのです。しかし、まったくの新品では他との調和が取れないため、やや古くなった艶のくすんだネジを探しました。これで程よい壊れ具合になりました。